モチベーションアップに大切な『内発的動機づけ』について

2022.12.24Sat.

モチベーションアップに大切な『内発的動機づけ』について

皆さま
いつも大変お世話になっております😊。
紀見FCの平田です。

先週もたくさんの方にご参加いただきまして、誠にありがとうございました!
さて今週は、
『外発的動機づけ』と『内発的動機づけ』
をテーマに書いてみたいと思います。

いきなり『外発的動機づけ』などと書くと、
漢字が並びすぎて眼精疲労が進行してしまう私のような方もいらっしゃるかと思いますので、
ここではいったん、後半の『動機づけ』に絞って考えてみたいと思います。

『動機づけ』というのは、英訳すると
『モチベーション』という意味になります。
言い換えると、この場合は
『やる気』
と表現しても差し支えないでしょうか。

そして、その
『やる気 = モチベーション』
には、

・『外発的』なモチベーションと
・『内発的』なモチベーションの

2種類がある、というのが今回のテーマです。

まず「『外発的』動機づけ」というのは、
本人の意志ではなく、「外部からの働きかけ」によってモチベーションが高まる状態のことを指します。

それに対して「『内発的』動機づけ」というのは、
「本人の中から」「自発的に」モチベーションが湧いてきた状態のことを言います。

ではここで、それぞれの具体的な例を挙げてみます。

【外発的動機づけ】
・じっとしていないと先生に怒られるので、じっとしている
・「勉強しなさい」と言われたので、仕方なく勉強する
・「お手伝いをしたらお菓子をあげる」と言われたので、お手伝いをする

【内発的動機づけ】
・体を動かすことが好きだから、自分の意思でスポーツをする
・知識が増えることが楽しいから、自発的に勉強をする
・部屋の掃除をすると気持ちがいいから、進んで部屋の掃除をする

のような違いがあります。

簡単に言うと、

・「やらされてやる」のが「外発的動機づけ」、
・「自分がやりたいからやる」のが「内発的動機づけ」

とも言えるかと思います。

そしてここが重要なのですが、

「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」、
「どちらがよりモチベーションを高く保てるか」と言うと、
「内発的動機づけ」
のほうがモチベーションが持続する、ということが
様々な心理学的な研究により分かっています。

その理由を掘り下げると、
「外発的動機づけ」には、すぐ「限界」が来てしまうからだと言われています。

たとえば「勉強しなさい」と言われて勉強をする子の場合、
「勉強しなさい」と言われなかったら勉強をしなくなります。
また、「お手伝いをしたらお菓子をあげる」と言われた子は、
次第に「お手伝いをしたらお菓子をもらえる」ことが当たり前になっていき、
その後もずっとお菓子をあげ続けないと、お手伝いをしなくなってしまう可能性が高いです。

しかしこれが「内発的動機づけ」により行動している場合には、
勉強は「自分が楽しいからやっている」ので、何も言わなくても自分から勉強を続けます
(ちなみに名門大学に入るような子は、このタイプが多いそうです)。

「自分が気持ちいいから」掃除をしている子は、
汚い部屋だと気持ちが悪いので、自発的に定期的な掃除をし続ける可能性が高いです。

このように、「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」には、
表面的には同じ行動であっても、
根っこの部分では全く違う動機が働いていることになります。

視点を変えると、「人を育てる」「まとめる」立場にいる人は、
できる限り、本人の「内発的動機づけ」を引き出してあげることが
理想的だと言えるのではないでしょうか。

と言っても、「内発的動機づけ」だけで人を動かそうとすることは、
現実には決して簡単ではありません。
コミュニケーション面での様々なテクニック、スキルが求められますし、
相手が思うように動かなくても「じっと待つ」忍耐力も必要です。

私も実際、この「内発的動機づけ」だけで子どもたちに接することができているか、と言われたら、
「完璧にできている」とはまったく言えないと思います。

ただ大切なことは、
『できる限り「内発的動機づけ」を使う』、
という意識を「普段から持っておくこと」かな、と思っています。

現実的には「外発的動機づけ」を使わないといけない場面もあると思いますが、
どちらか選べるような場面では、
可能な限り「内発的動機づけ」にチャレンジする。

そのような姿勢で、今後も子どもたちと接していきたいと考えています。

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